カモメ 水野 眸
私は 海岸を目指して
飛んで行く
わが愛するイワツバメの棲む
岩場に舞い降り
彼を探す
頑固者のイワツバメは
私が彼より大きいことに
腹を立て
私を無視しようとする
彼のその小さな美しい姿に見とれ
私が思わずフ-ッと
ため息をもらすと
その息がかかって
イワツバメはよろめき
ますますツムジを曲げる
彼は一生
私の求愛を拒み続け
私は切ない想いに身を焦がしながらも
岩場通いを続けて
仲間のカモメに
笑われるだろう
絵が浮かぶようです。
絵本にすると良さそうな。
この作者は、シャレでこの詩を作ったそうです。
当時、マーティン某というアメリカの俳優に熱を上げていたとか。
そう、マーティンには、「イワツバメ」という意味があるのです(そっか!)。
カモメは、さしずめご本人でしょうね。
多分に自虐的(自分でも「アホらし」と思ってたのでしょうか)ではありますが、面白い詩だと思います。
イワツバメとカモメの画像検索をしてしまいました^^
この、自分を見る、もう一人の自分の目を持つというか、多角的な視点を持つというのは、
創作をする人には必要なことなのでしょうね。