「雨のエトランゼ」という1971年のフランス映画。
原題は「美しきモンスター」。こちらの方が、内容にピッタリですね。
その中で、効果的に使われていた曲です。故に、未だに忘れられません。
ヒロイン役のヴィルナ・リージが、ヘルムート・ベルガー(英語読みでバーガー)扮する倒錯的な魅力を持った男の部屋を訪れた時のこと。
男が床のボタンを踏むと、この曲が鳴り出す仕掛けになっていて、
曲に合わせて男が、離れた場所で何やら両手を動かし始めるのですが、
何をしているんだろう?と思うと、
ヒロインが立っている後ろの壁に映った、彼女のシルエットに沿って「遠隔愛撫」をしているわけです。
なんとキザな、でもアイデア賞モノの誘惑法なのですが、
こういうことをやってサマになる人は、めったにいません。
ブラピでも、ジョニデでも、キアヌでも無理(まだまだ健康的過ぎ、子供っぽ過ぎ)。
ヘルムート・ベルガーのヨーロッパ的退廃感と、際どく妖しい魅力あってこそのこと。
特に名作という程の出来の映画ではありませんが、
このシーンは、一見の価値あり、ですよ。
ウォーレス・コレクション 「STAY」
http://www.youtube.com/watch?v=qZfQP_X3Gfo